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薬剤師の退職の流れ

薬剤師の退職の流れについて

ライフスタイルの変化や、新たな仕事へのチャレンジなど、さまざまな理由で退職を決意したとき、退職に向けてどのような流れになるのでしょうか。

退職時期の決定と就業時期の決定

薬局でも病院でも限られた薬剤師数でやりくりをしている職場は少なくありません。自分の退職により多少なりとも業務への影響は出てくるものです。今までお世話になった職場への配慮をしながら退職時期を決めることが円満退職につながります。

転職ではない場合は、薬剤師補充に向けて、退職時期をずらす配慮ができれば、それに越したことはありません。たとえば、新卒の薬剤師は4月から勤務しても厚生労働省の薬剤師名簿への登録は早くても4月下旬です。それを待って退職することを考えてもよいでしょう。

一方、すぐに転職するのであれば、退職時期と次の職場への就業時期は密接に関連します。転職活動時には、いつごろ就職可能か目安を転職先に伝えます。労働基準法では退職の意思は2週間前までに伝えればよいのですが、少なくとも退職までには1ヶ月はみておきましょう。また、就業規則に退職までの期間について規定があるかどうか、前もって確認することをおすすめします。

退職の意思表示

薬剤師における退職の意思表示

退職の意思表示は、まず直属の上司に伝えるようにします。その際には退職理由が必ず必要です。社会人として、理由もなく退職というわけにはいきません。遠方への転居や出産など退職の理由が覆せないものなら、そのまま理由を伝えることでスムーズに退職という流れになるでしょう。しかし、職場に不満があって転職する場合は、その不満をそのまま伝えるのは避けておいたほうが無難です。退職理由はあくまでも前向きな理由、すなわち、転職活動の際に説明した「前向きな転職理由」を伝えるのがよいでしょう。また、退職の意思表示をする時に、すでに転職先は内定していたとしても、転職先が特定できるような名称などまで明らかにする必要はありません。

なお、退職の意思を伝えたときに、強く引き止められる場合もあります。職場への貢献度が高い場合や、薬剤師数が少なく募集しても応募がないような場合など、その傾向は強まります。しかし、ここで思い出してほしいのは、なぜ退職したいと考えたかということです。その原因は多少のことでは改善されないと思ったからこそ、退職を決意したのだということを……。そうすれば、自分はどうしたらよいのか答えは明らかになってくるでしょう。

退職時期について伝える

次に退職時期を決めていきます。まずは自分の考えている退職時期を上司に伝えましょう。すでに転職先が決まっているのなら、あわせて伝えると退職への流れはスムーズになります。しかし、薬剤師募集のため、少しでも退職時期を遅らせてほしいと言われた場合は、もし転職先と就業時期の調整ができるのであれば、多少の配慮は必要かもしれません。かといって、薬剤師補充が決まるまで待っていたのでは転職先に迷惑がかかります。対応はよく考えて決めましょう。

このようにして上司との相談により退職時期が決まったら、「退職届」を作成します。退職届には「一身上の都合により」退職することと「上司と相談のうえ決めた退職日」を記載し、上司に提出します。

引継ぎ

薬剤師における引き継ぎのやり方

退職の意思を上司に伝え、退職日が決まったら、職場の同僚にも退職することが知らされます。だれもが行っている業務についての引継ぎ事項はないかもしれませんが、特に自分のみが担当していた業務については引継ぎが必要になってきます。その場合は、できるだけ文書にまとめて準備をしておきましょう。上司には、引継ぎをすべき事柄があることを伝え、引継ぎをする相手を指示してもらいます。指示があり次第、引継ぎを行うようにします。

退職を決意してから退職までの流れについてご紹介しました。できるだけ円満退職となるよう、注意深く段階を踏んで進めることをお勧めします。