ホーム > 薬剤師転職マニュアル > 薬剤師の内定時に注意したいこと
薬剤師の求人に応募すると、1〜数回の面接の場で採用が決まることも、あとから採用が通知されることもあります。いずれの場合でも、採用が内定してから実際に入職するまでの間に気をつけたい事柄がありますので、ご紹介します。
薬剤師の就職活動は働きながら行う場合がほとんどです。次の就職先が内定してから現在の職場へ退職届を提出するため、内定が不確実では退職だけして無職になってしまうかもしれません。そのため、内定は面接のあとに送られてくる「内定通知書」という書面でチェックすることが大切です。
また、面接の場で口頭で採用を伝えられて内定通知書がないこともあります。その場合、自分では採用が決まったと思っていたのに実際はそうではなかったということが起こる危険性があります。
ですから、口頭で採用を伝えられた場合は、お礼のメールなどを送るとともにその後のスケジュールを尋ねてメールで返信を受け取り、内定を得たことがわかる文面を残しておくようにしましょう。
内定通知書が届いたら、面接時に労働条件について聞いた内容と異なっていないか、確認します。労働条件には労働内容も含まれます。
たとえば薬局でしたら、配属される予定の店舗の労働内容が、外来患者の調剤がメインなのか、要指導医薬品・一般用医薬品の販売もあるのか、漢方薬を扱っているのか、在宅患者を訪問する業務があるのかなど、自分がこれから働いていく上で、納得できるのかどうかが確認する際のポイントです。
また、薬剤師数に余裕がある職場というのはあまりなく、限られた人数でやりくりしている場合が少なくありません。そのような場合、勤務時間や休暇の規定は、就職後のライフスタイルに影響することもありますのでしっかり確認しておきましょう。もちろん、賃金についても確認は重要です。
最終的には「雇用契約書」を結んで雇用する側と入職する側が双方の認識に違いがないかをしっかり確認するわけですが、内定通知の段階でも疑問を残さないことが、入職後に気持ちよくスタートを切ることにつながります。
しかしながら、内定通知が届いても、労働条件が折り合わない場合などもありえます。その場合は、辞退しても差し支えはありません。
内定通知書で内定と労働条件が確認できたら、確かに内定通知書を受け取った旨の連絡をします。
勤務開始日については、在職中の場合は現在の職場に退職の意思を伝えてから勤務開始できる日がわかるため、その見込みを伝えるようにします。
採用する側は、入職希望者の面接を複数人に並行して行っている場合など、他の入職希望者への不採用通知を保留にしていることがあります。
スムーズに返信を行うことが、次の職場や他の薬剤師への配慮ともなりますので、できる範囲ですみやかに対応することをおすすめします。
内定通知を受け取った時に労働条件を確認していますが、最終的には下記が記載された「雇用契約書」で労働契約を結びますので、書面での最終確認をしっかり行いましょう。
この雇用契約書の提出は、はじめての出勤日に他の必要書類とともに提出することが多いでしょう。この労働契約を結ぶことで、雇用する側と入職する側が納得して契約を結んだことになります。
次の職場に勤務する内定がとれたら、現在の職場に「退職届」を提出し退職の意思を伝えます。退職の意思を伝えてから退職までの期間は労働基準法では最低2週間と定められています。
ただし、就業規則に退職までの期間を明示している場合もありますので、スムーズな退職をするために前もって規定を確認しておきましょう。
現在の職場が人員不足のため、引きとめられることもあるかもしれません。その場合には、転職したいと考えた当初の理由を思い出してみましょう。どうしたらよいか自ずと答えは出てくるはずです。
また、退職理由として、新しい業務にチャレンジできる次の職場が決まっている旨を伝えると、一般的には退職はスムーズになります。その場合でも、次の就職先の名称を具体的に伝えるのは避けておくほうが無難です。
このようにして、退職日が決まったら、新しい職場に入職可能な日付を連絡し、入職日が決まっていきます。
転職活動は、内定を得てから、退職日と入職日が決まるまで、さまざまな注意が必要です。注意深く転職活動を進めてはじめて新しい職場への転職は成功します。転職することで薬剤師としてのステップアップになることも多々あります。いまの職場ではできない仕事をめざすなど転職は有用な選択肢です。転職活動が成功するよう、注意深く段階を踏んでいきましょう。